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重症多形滲出性紅斑に関する調査研究

 薬疹について

薬疹とは

 薬剤は病気の治療に欠かせないものであり、健康の維持にも大切なものです。通常、薬剤は安全性を重視してつくられていますが、まれに副作用をもたらすことがあります。内服、注射、点滴、坐薬などで体内に入った薬剤によって生じる皮膚や粘膜に出現する症状(発疹と表現)を薬疹といいます。

 時に検査、健康維持食品、サプリメントなどで内服した薬剤などにより生じることもあります。 

 薬剤を使用してから、薬疹を発症するまでの期間は数日で発症するものから、数ヶ月後に発症するものまで様々です。


薬疹の症状

 薬疹には軽症のものから重症のものまで多彩なタイプ(病型)があります。皮膚病変は赤い斑点(紅斑)〜紫色の斑(紫斑)、水ぶくれ(水疱)、ただれ(びらん)など多彩です。また、皮膚・粘膜の症状のみならず、高熱、リンパ節の腫れ、肝障害、眼の病変などの皮膚以外の臓器の障害もたらすのもあります。病型により、さまざまな内臓器官に傷害を引き起こしたり、また、後遺症を残したりするものあります。


薬疹を疑って受診する時には

 医療機関で薬疹を疑って診察を進める時には、下記のことが大変重要になります。

・どのような基礎疾患があるのか?
 (たとえばC型慢性肝炎治療中、腎不全など)

・いつから薬剤を内服しているのか?

・どのような薬剤を内服しているのか?
 (正確な薬剤の名前が必要です)

・どのような症状がいつからでたか?
 (発熱、皮膚・粘膜の症状など)

・皮膚・粘膜の症状(発疹)はどの部位から出現して拡大したのか?

薬局からの内服薬説明書やお薬手帳などを必ずご持参ください。



原因薬剤を見つけるには

 皮膚や粘膜の症状出現までの経過や薬剤の使用期間、投薬されている薬剤(類似薬剤)が過去に薬疹を発症したかどうかなどを参考にして、原因として疑わしい薬剤を探します。また、採取した血液と薬剤を混ぜてリンパ球が増殖するかどうかをみる検査(薬剤添加リンパ球刺激試験)や皮膚を用いて貼布試験(パッチテスト)などを行いその結果を参考にします。しかし、実際にはこのような検査を行っても原因薬剤を確定できないことも多いのです。また、ウイルス感染症などに罹っている場合には、検査結果の解釈が難しい場合もあります。


全身症状を伴う重症の薬疹

・スティーブンス・ジョンソン症候群 (SJS)
・中毒性表皮壊死症(TEN)
・薬剤性過敏症症候群
・急性汎発性発疹性膿疱症



薬疹の治療

 薬疹の病型により異なります。薬剤の中止のみで軽快する場合もあります。しかし、全身症状を伴う薬剤を中止しても進展するような重症の病型では副腎皮質ステロイドの内服などを行います。


薬疹の再発を予防するために

 薬疹を生じた原因薬剤が明らかになった場合には、薬剤の正確な名前をお薬手帳に記入しておきましょう。医師にお薬を処方してもらう際に、この手帳を提示して、過去に薬疹が発症したことがあることを伝えましょう。薬疹の再発予防に役立ちます。